教育×破壊的イノベーション
- 作者: クレイトン・クリステンセン,マイケル・ホーン,カーティス・ジョンソン,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/11/20
- メディア: ハードカバー
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月曜日に本が届いて、一気に読んだ。
教育へのeラーニング技術の適用についてずっと試行錯誤してきたが、
非常に的を得た考え方であった。
それは、従来型の「皆が同じペースで理解していようがいまいが進んでしまう」
という教育ではなく、
「理解度に応じて、順に学習を進めていく。また自習ではなく、学習相手ともライブに
コミュニケーションする」
という学び方への転換である。
これを実現するには、知を体系化し、それぞれの時点の学力を測定し、その時点で
必要な教育プログラム(Moodleでいうコース)を提示し、学ぶ。
そして、それぞれのコースには学びのコミュニティがあり、学習者同士が共に学べる。
そんな環境が必要だろう。
それぞれの理解度に応じて学びを進める、という部分はマス教育では実現が難しい。
もう1点興味深いのは、8つの知性と3つのラーニングスタイルについての記述である。
人はそれぞれ異なる知性が優れていて、それに合う教え方をすると理解が深まる。
また、学ぶ際に3つのラーニングスタイルのうち適している知識の習得方法がある。
というくだりだ。
耳で聴いて理解が進む人、ビジュアルがいい人、体を動かす(たとえば、書き取りをする)ことで
理解が進む人、がいるという具合である。
すると、ある科目のコースサイトを作る際には、この3つのスタイルで学習できるように
さまざまなタイプの教材や課題を用意することができるのではないか。
と考えた。
現在、いろいろな場面でのeラーニング導入を提案・支援しているので、ぜひこの知見を
応用してみたい。