テクノロジーによる教育支援への挑戦

テクノロジーによる学びの支援へのチャレンジについて書いていきます

CIEC第65回研究会に参加

昨日、東高円寺駅近くの大学生協会館にて開催されたCIEC第65回研究会に参加してきた。

北海道大学の岡部先生からは、同大学における情報教育の現状について、明治大学教授/弁護士の夏目高人先生からは、情報倫理についてお話いただいた。

岡部先生のお話では、「情報」履修者の80%が既に著作権、肖像権、セキュリティ等に関する知識を有しているが、大学で改めて教育し直すべきだ、ということだった。果たしてそうだろうか、と疑問に思った。知らない人に対して集中的に指導をして、既習者にはその延長上のこととか、制度自体のあり方を考えるとか、そういう工夫はできないか、と考えた。それとせっせとビデオの宣伝をされているのが興味深かった。独立行政法人化以降、国立大学の中には積極的にビジネスや、企業スポンサー発掘に取り組むところが出て来ている。日本の大学もようやく現実社会と関わろうとし出したということなのだろうか。

夏目先生は、ネット上であろうがなかろうが、現実社会なわけで、ネット社会だからと特別に扱う必要はなく、現行法の枠組みを理解し、遵守し、異を唱えるべきは唱える、という考え方を述べられた。会場からは、現実社会とネット社会を別のものとしてインターネットを特殊な空間として危ないものとして教えている、という意見があったが、それはいかがなものか、という反論があった。「どこまでやるとアウトなのか?」とちゃんと知るってことを教えなくてはならないのも大変だが、知らないままにたくさん卒業してしまうのもおそろしい。

また、情報倫理というタイトルであったが、多くの内容はそもそもの倫理教育についての話が多かったように思えた。

そして、それは大学だけで解消するのは難しく、大学に入る前も、出た後も継続的に必要な社会状況なのではないかと思う。

それにはオンライン教材のブラウズなどだけではなく、実生活の中でいろいろ体験したり、指導されたりする経験も必要だろう。